福井県小浜市で計画した二世帯住宅です。世帯それぞれにキッチンや浴室等の諸室を必要とされたので建物全体のボリュームがどうしても大きくなりがちでした。さらに気候条件的には勾配屋根としなければいけませんでした。通常の屋根のかけ方では威圧感のある建物になるし、設置が決まっていたソーラーパネルは目立ちすぎます。そこで棟の方向を対角線にふることで、実際には3.5寸の屋根勾配が正面から見ると 2割ほど緩和され緩やかな屋根になりました。そうすることで各方向で異なる愛着ある外観ができあがりました。そしてソーラーパネル自体も目立たずに設置することができました。内部空間にも屋根形状が部屋ごとに異なる天井面となって現れています。
撮影/Sasakura Yohei