西東京市の田無駅近くにあるマンションのリノベーションプロジェクト。賃貸マンションでは趣味嗜好が反映される通常のリノベーションとは異なり、収支やメンテナンスを考慮し、効率的で普遍的な間取り更新と材料を選びをしなくてはなりません。古くなった間取りの更新をメインにしっかりとした下地や設備の更新を優先させ、表面にでてくる素材や家具はメンテナンスしやすい既製品を主に選定しています。
平面はL型のバルコニーを上手く利用できるように中心にキッチンを配置し、ぐるりとまわれる回遊式のプランにしています。視線の抜けや光が入るようにキッチンの壁には開口部をつくり閉鎖的にならないようにしています。また洗面、脱衣、トイレ、浴室がコンパクトにまとめられた昔の間取りから洗面を取り出し、キッチン裏に配置することでより大きく使い易い水廻りに更新しています。リビングから連続する和室は40年前のまま美装のみとし、新しいリビングから元々の昭和な雰囲気が感じられるプランとしています。