彦根市にある彦根城の外堀から100m程にある屋敷跡を区画した住宅分譲地でのプロジェクトです。広いLDKと多くの個室、また前面に2台の駐車場スペースが必要だったため、敷地の中心に目一杯のボリュームを配置した計画にしています。外観は2階部分の容積を効率良く最大限にとれるように、棟位置をずらした切り妻屋根とし、景観法と雨除けから前面に付け庇を設けた形態にしています。
両方向にある道路からは敷地が良く見え外部に開きにくい環境のため、中心に中庭を配置し個室群が中庭をぐるりと囲んだコノ字のプランを採用しています。この8.5帖の中庭は各部屋に風の通りと採光を確保するだけでなく、物干やBBQはもちろんリビングと連続した子供の遊び場として子供の成長と共に色々な使われ方ができる場所となります。外壁も中庭部分のみ杉板張りとし、クロスが主体のLDKに木の素材感をプラスすることで温かみのあるLDKとなるような素材バランスをとっています。
撮影/Yamada Keishiro