枚方市香里園の大きな斜面の庭をもつ住宅です。敷地の3辺は隣地の建物に囲まれ、南側には高低差8mの斜面地が迫っており、1階の内部空間に採光を確保することが難しい敷地条件です。この場所に豊かな住環境を構成するには、斜面庭と建物との心地良い関係性を探る必要があるように感じました。そこで1,2階レベルとは別に斜面地の比較的平らなレベル(1F+1.5m)にもうひとつ床面を設定し、ここに洗面、トイレ、浴室をまとめています。水回りをひとまとめに主要な空間からはみ出させる事で間仕切り壁のない大きなLDKを確保することができ、斜面庭の美しい景色を望めたり、空からの採光を1階にもたらすことができました。内部空間にはトップライトや斜面の庭に面する大開口から種類の異なる柔らかい採光が入り込み、四季を通じて変化する斜面庭の景色が生活の一部となっています。