大阪市中央区久太郎町の店舗ビルです。前面道路の丼池筋は、上方落語にも登場する船場を南北に貫く道路で丼池商店街として大阪の代表的な繊維問屋街としての歴史を感じることができます。最近では古い街並みを残しながらも、新しいカフェなど飲食店が立ち並び、賑やかな雰囲気が漂っています。建物規模としては近隣は5階建て程度の建物が多いのですが、船場後退を利用し10階建てのペンシルビルタイプを採用しました。前面ファサードを三角形状で構成し、天空率を最大限上げることで10階建てを可能としています。ファサードのガラス面が斜めに向いているため南側道路からの建物の視認性を高めています。杭打ちが可能な最小限の敷地の中でRC造の４本柱による構造形式とし、建物重量を軽減するため外壁にはALCを採用しています。内部は１フロア１テナントで各フロアの店舗がガラス面から透けて見え、丼池ストリートの賑わいに寄与しています。